フルミント
ハンガリーを代表する白ブドウ品種で、トカイ・アスーの主要品種。薄い果皮のため貴腐菌が付きやすく、世界最高峰の甘口ワインの素材となります。辛口スタイルも近年注目を集めています。
世界三大貴腐ワインの一つ「トカイ・アスー」の故郷。フランス王ルイ14世が「王のワイン、ワインの王」と讃えた歴史的産地です。ボトリティス・シネレア(貴腐菌)がもたらす複雑な甘美さは、数世紀にわたりヨーロッパの王侯貴族を魅了してきました。
1650年代にアスー・ワインの製法が確立。1737年には世界初の公式ワイン産地格付けが行われました。共産主義時代に衰退しましたが、1990年代以降、外国投資により復興。2002年にユネスコ世界遺産に登録されました。
トカイ・アスーは「プットニョシュ」の数字で甘さを表します。5〜6プットニョシュは濃厚な蜂蜜とアプリコットの風味。エッセンシアは究極の甘口で、スプーンで味わうほどの濃密さ。フォアグラやブルーチーズとの相性は伝説的です。